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食欲がない!食べられない!体に及ぼす影響と注意点
こんにちは、HELCON -Health Consult-です。今日はこちらの話題についてお話しします。
【はじめに】食欲不振とは?
「最近、食欲がない…」「体調が悪くて食べられない…」こんな経験をしたことはありませんか?
風邪や胃腸炎などで 体調が優れないとき に、食欲が落ちることはよくあります。医療の現場では、このような 「食べられない」「食べる気が起きない」状態 を 食欲不振 と呼びます。食欲がなくなって十分な水分や栄養を取ることができていない状態です。
食欲不振は、 感染症や消化管疾患 などの 病気(原因) によって引き起こされる 症状(結果) の一つです。食欲不振の他に『症状』としてほかによく見聞きするものとしては”発熱”や”腹痛”、”下痢”などもあります。”熱がある”、”おなかが痛い”、”お通じが緩い、水っぽい”と表現されることもあります。
さまざまな病気が食欲に影響を与えます。
食欲不振の原因を調べるために、診療所や病院では、食べられなくなるまでの詳しい経緯や基礎疾患、常用している薬などについてお話を伺いつつ診察を行っていきます。必要に応じて血液検査や画像検査も組み合わせつつ原因を探していきます。
食欲不振の原因となる病気 については、以下の記事で詳しく解説しています。
【食欲不振が続くとどうなる?】栄養失調のリスク
1. 通常の食欲不振は一時的
食べられない(“食欲不振”)は根本の原因である『病気』が治れば、回復するのが通常です。
例えば、学校や職場でインフルエンザが流行って自分もかかってしまった場合、特に初めの3-5日間で発熱やのどの痛みが強い間は食事をとれない かもしれませんが、1週間もすれば回復し、徐々に食欲も戻ります。
2. 長引く食欲不振は栄養失調の危険性
しかし、 病気が長引いたり重症化すると、食欲不振の期間が長くなり、栄養失調のリスク が高まります。
特に、高齢の方や 直近にもほかの『病気』にかかっていたりしてもともと体力が低下している方(虚弱体質) では、病気が治った後も 食欲がなかなか戻らないこと があります。
この状態が続くと、 体力の低下 → 運動量の減少 → 消化機能の低下 → さらに食欲が落ちる という 悪循環 に陥りやすくなります。これは、高齢で身体機能の衰えが以前から指摘されている方で特に注意が必要です。一度衰えた体力を取り戻すのは大変です、多大な労力と時間が必要になるため途中で断念してしまうケースも多々見受けられます。
また、栄養失調の状態が長期化した後に栄養補充を開始する場合には急に大量の栄養を与え過ぎないようにしてビタミンやミネラルを多めに補充しなければ不整脈や肝不全などを引き起こすリスクにもなります。
▶ リフィーディング症候群ってなに? ~長い間食べられないときの注意点~
【栄養失調による影響】食べられないと体に何が起こる?
1. 体力の低下と寝たきりリスク
栄養失調になると、 筋力や免疫力が低下 し、さらに 寝たきり になるリスクが上がります。
病気が治っても、 体力が衰えてしまえば、日常生活に戻るのが難しくなる ことも。QOL (クオリティー・オブ・ライフ)という言葉があるように、『病気』だけ良くなっても体力が衰えて寝たきりになってしまっては元も子もありません。こうした状態を避けるために、体力の低下が著しくなる前のできるだけ早い段階で栄養管理を意識することが重要 です。
場合によっては医療機関に受診するより前から自分でできる対策は実践しておくことが効果的と思われます。
2. 免疫力の低下 → 感染症リスク増大
栄養が不足すると 体の抵抗力が低下 し、風邪や肺炎などの 感染症にかかりやすくなります。
特に 高齢者では肺炎が命に関わることもある ため、 栄養状態の維持が健康管理のカギ となります。
【食欲不振への対策】早めの対応が重要
1. 栄養管理を意識する
診療所や病院では、食欲不振の原因となる 「病気」の診断・治療 を行います。しかし、治療後に 元の体力を維持できるかどうか は 食事や栄養管理、リハビリテーション にかかっています。特に栄養は点滴を除けばふつうは1日3食の食事から摂取するものですので、正しい知識を持っておけば自宅でも実践が可能です。
近年は、 栄養補助食品やネット通販で購入できる高カロリー栄養ドリンク など、 食事がとれないときの選択肢 も増えています。栄養状態を良好に保ち、抵抗力や身体の回復力を維持することで治療やリハビリテーション本来の効果も最大限享受することができます。
食欲不振が続く場合は、早めに栄養補助食品を活用することも一つの方法 です。
2. 体力回復のための栄養療法と運動(リハビリ)の重要性
食欲が回復しても、 筋力が低下したままでは、以前のように動くことが難しい こともあります。
内科医として、医療機関に勤務する中で病気が治っても体力が低下してしまってやむなく自宅での生活を諦めざるを得なくなった患者様を多く診てきました。限られた外来診療時間の間では栄養療法やリハビリに関してまで細やかな情報提供を行うことが難しいということもあり、ブログで紹介させていただく試みをはじめさせていただきました。この演目が1人でも多くの方が健やかな生活を送っていくのに役立てばうれしく思います。
適切な食事と適度な運動を取り入れ、体力や筋力の維持を心がけましょう。
【まとめ】食欲不振は放置せず、早めの対策を!
✅ 食欲不振は、病気による「症状」の一つ。病気が治れば通常は回復する
✅ 長引くと栄養失調になり、体力低下や感染症のリスクが高まる
✅ 高齢者や体力が落ちている方は特に注意が必要
✅ 早めの栄養補給と運動(リハビリ)が、健康維持のポイント!
食欲不振が続く場合は、 放置せずに早めに医療機関を受診する ことが大切です。
▶ リフィーディング症候群ってなに? ~長い間食べられないときの注意点~
【注意事項】
本記事は一般向けの情報提供を目的としています。医療機関での診療行為を補完するものであって、代替するものではありません。内容の医学的な妥当性については注意を払っていますが、あくまで一般論にとどまる記載であることを留意してください。個々の病状に応じた対応は、かかりつけの医師に相談してください。
特に、先天性代謝疾患・アレルギー疾患・慢性疾患をお持ちの方 は、食事や栄養に制限がある場合がありますので、自己判断せず 専門医の指導のもとで管理を行いましょう。
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ます。
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